奈良県中央卸売市場の
再開発で何ができる?
マルシェ・フードホール構想と
周辺地価
大和郡山市にある奈良県中央卸売市場で、 大規模な再整備計画が進んでいます。 新しい市場をつくる「市場エリア」だけではなく、 一般の人も訪れやすい 「賑わいエリア」が計画されていることが大きな特徴です。

人が訪れる市場へ
奈良県中央卸売市場の再開発で何ができる?
奈良県中央卸売市場では、 卸売市場としての機能を更新する「市場エリア」と、 一般消費者も利用できる「賑わいエリア」を 組み合わせた再整備が計画されています。
賑わいエリアでは、 奈良県の現在の実施プランにおいて マルシェ、フードホール、物流施設 の整備を原則とし、 食品加工施設や県産品PR施設なども 検討するとされています。
一方、市場エリアについては 2026年7月に民間事業者の募集を再公告。 現在のスケジュールでは、 2031年度の新市場開業、 2033年度の市場エリア完成 が予定されています。
マルシェ・フードホールは 現在の整備方針に明記されていますが、 具体的なテナント名、店舗数、 賑わいエリアの開業日はまだ確定していません。 「大型商業施設が完成する」といった表現とは 分けて考える必要があります。
奈良県中央卸売市場はなぜ再整備する?
奈良県中央卸売市場は、 大和郡山市筒井町にある 奈良県の生鮮食料品流通を支える拠点です。
市場は1977年に開設され、 長期間の使用によって 施設の老朽化が進んでいます。
また、食品流通を取り巻く環境も変化しています。 市場外流通の拡大、 衛生管理やコールドチェーンへの対応、 物流効率化などを踏まえ、 既存施設をそのまま維持するのではなく、 新しい市場へ再整備する計画が進められています。
奈良県中央卸売市場はどこにある?
現在の市場所在地は 奈良県大和郡山市筒井町957番地の1です。
公表資料では、 近鉄橿原線の 筒井駅から約0.9km、 平端駅から約1.3kmの位置にあり、 自動車では西名阪自動車道と京奈和自動車道に アクセスしやすい立地です。
市場再整備の事業場所は 筒井町・馬司町にまたがっています。 周辺には住宅地だけではなく、 店舗、工場、倉庫なども立地しており、 不動産を見る際には 土地用途を物件ごとに確認することが重要です。
再開発のポイントは
2つのエリア
奈良県中央卸売市場の再整備は、 業務用の「市場エリア」と 一般利用も想定した「賑わいエリア」に 分けて考えると分かりやすくなります。
市場エリア
生鮮食品の流通機能を強化- 市場棟
- 卸売場・仲卸売場
- 荷捌き・積込機能
- 管理関連棟
- 衛生管理・コールドチェーン対応
賑わいエリア
食を楽しみ、人が集まる場所へ- マルシェ
- フードホール
- 物流施設
- 食品加工施設を検討
- 県産品PR施設なども検討
マルシェ・フードホールでは何ができる?
現在の実施プランでは、 奈良県産をはじめとする市場の新鮮な食材を 「買う」「食べる」楽しみを提供する施設 として、 マルシェとフードホールを整備する方針です。
一般的な卸売市場は、 早朝に業者が仕入れを行う BtoBの流通拠点というイメージが強い施設です。
今回はそこへ 一般消費者や観光客も訪れる機能を加えることで、 市場そのものを地域の賑わい拠点へ変える ことが目指されています。
マルシェ
奈良県産をはじめ、 市場に集まる新鮮な食材を 購入できる施設を想定。
フードホール
市場の食材を活かし、 その場で「食べる楽しみ」を 提供する施設を想定。
食品加工施設
市場機能の強化や 新たな商品づくりにつながる 施設も検討。
県産品PR施設
奈良県産品の魅力を 発信できる施設も 検討対象です。
現在の計画で確認できるのは 「施設の種類・方向性」 です。 特定の飲食店、スーパー、 ブランド、店舗数などが決定したわけではありません。
賑わいエリアは民間活力を使って整備
賑わいエリアは、 奈良県がすべての施設を 直接整備・運営する計画ではありません。
現在の方針では、 民間事業者の資金・ノウハウを 可能な限り活用 しながら整備を進める考えです。
また、 市場エリアの事業者募集時にも 賑わいエリアについての アイデア提案を求め、 その実現性・実効性を評価する方針が示されています。
新鮮な食材を購入する楽しみを提供。
食材をその場で楽しむ飲食機能。
市場の魅力・機能強化につながる施設。
具体的な運営事業者・店舗等は今後。
奈良県中央卸売市場の再整備はいつ完成する?
市場再整備は長期のプロジェクトです。 現在も市場を運営しながら 新施設を整備する必要があるため、 一度にすべてを建て替えるわけではありません。
2025年7月に公告。 その後、同年12月26日に 入札は中止となりました。
2026年7月10日に 民間事業者募集を再公告。 8月には質問回答と資料修正も公表されています。
10月
現行スケジュールでは 2026年10月の落札者決定を予定。
12月
県議会の議決を経て 契約し、設計・施工へ進む予定です。
新しい市場棟などを使用開始する 現在の目標時期です。
既存施設の解体などを含め、 市場エリア全体の完成を予定しています。
2031年度は「市場エリア全体完成」ではなく 「新市場の開業予定」です。 市場エリア全体の完成予定は2033年度です。 また、賑わいエリアの具体的な開業時期は 現時点で別途確認が必要です。
再整備で市場周辺は
どう変わる?
マルシェやフードホールが整備されれば、 業者だけでなく一般客や観光客も 市場を訪れる機会が増える可能性があります。
食を目的とした来訪が増えれば、 周辺の飲食・サービス需要にも 影響する可能性があります。
高速道路アクセスを活かし、 市場・加工・物流機能が より重要になる可能性があります。
奈良県は、 まほろば健康パークや 京奈和自転車道などとの連携も 検討するとしています。
奈良県中央卸売市場の再開発で周辺地価は上がる?
市場の再整備、 新しい飲食・物販機能、 物流機能の強化などは 周辺不動産を見るうえで注目材料です。
一方で、 不動産価格は再開発だけではなく、 駅距離、道路、用途地域、土地形状、 周辺用途、需要、建築規制 などによって決まります。
市場周辺エリアの公示地価例
2026年地価公示
住宅地・筒井駅約700m
2026年地価公示
路線商業地・筒井駅約590m
上記は市場敷地そのものの査定額ではなく、 周辺の地価水準を確認するための公的な標準地点 です。 実際の土地価格は個々の土地条件によって異なります。
「市場の近くだから」で不動産価格は決まらない
奈良県中央卸売市場周辺には、 住宅地、路線商業地、 工場・倉庫・事業用地など 性質の異なる不動産があります。
そのため、 再開発との距離だけで 価格を判断することはできません。
戸建・住宅地
駅距離、道路幅員、 周辺の住環境、土地形状などを確認。
店舗・商業地
交通量、人流、 視認性、駐車場確保などが 重要になります。
事業用地
用途地域や接道条件、 高速道路へのアクセス、 建物用途などを確認。
倉庫・物流用地
大型車動線、 幹線道路との接続、 土地面積などが評価に影響します。
市場周辺の土地は地区計画にも注意
奈良県中央卸売市場周辺では、 市場再整備に合わせて 「奈良県中央卸売市場地区地区計画」 が定められています。
地区によって、 建築できる用途や 建物の高さなどに制限があります。
そのため、 「市場の再開発で価値が上がりそう」 という期待だけではなく、 所有地がどの区域に入り、 何を建築できる土地なのか を確認することが重要です。
再開発完成まで不動産売却を待つべき?
「2031年・2033年まで待てば 必ず高く売れる」とは言えません。 現在の査定価格、 土地利用、保有コスト、 建物状態などを合わせて判断する必要があります。
特に市場周辺は、 住宅地と事業系の土地で 不動産需要が異なります。
土地の場合は、 今後の再整備計画だけではなく、 現在の用途地域・地区計画・道路条件を確認して 「現時点でどのような利用価値があるか」を 把握することが重要です。
すぐに売却しない場合でも、 現在の査定価格を確認しておく ことで、 再整備の進捗と比較しやすくなります。

再開発の期待と 現在の査定価格は分けて考えます
マルシェやフードホールなど、 市場周辺にはこれまでとは異なる 人の流れが生まれる可能性があります。
一方、不動産査定では 再開発だけを根拠に価格を決めず、 土地・道路・用途・建物・市場動向を 物件ごとに確認します。
奈良県中央卸売市場再開発の要点
奈良県中央卸売市場の再整備では、 生鮮食品の流通機能を高機能化する 「市場エリア」と、 マルシェ・フードホール・物流施設などを整備する 「賑わいエリア」が計画されています。 市場エリアは2026年に事業者を再公募しており、 現在は2031年度の新市場開業、 2033年度の市場エリア完成を予定しています。 周辺地価への影響は、 再開発だけではなく駅距離・道路・用途地域・ 地区計画・土地形状・需要などを 物件ごとに確認する必要があります。
奈良県中央卸売市場の再開発で多いご質問
奈良県中央卸売市場はどこにありますか?
奈良県大和郡山市筒井町957番地の1にあります。 公表資料では近鉄筒井駅から約0.9kmの位置です。
奈良県中央卸売市場の再開発で何ができますか?
市場機能を高機能化する市場エリアと、 マルシェ・フードホール・物流施設などを想定する 賑わいエリアを整備する計画です。
マルシェは本当にできる予定ですか?
現在の奈良県の実施プランでは、 マルシェ、フードホール、物流施設の整備を 原則とする方針が示されています。 具体的な店舗や運営事業者は今後決まります。
フードホールにはどんな店が入りますか?
2026年9月時点では、 具体的なテナント名は公表されていません。 市場の新鮮な食材を活かし、 県民や観光客が「食べる楽しみ」を得られる施設として 整備する方針です。
新しい市場はいつ開業しますか?
現在のスケジュールでは 2031年度の新市場開業を予定しています。 市場エリア全体の完成は2033年度予定です。
2026年現在、再開発はどこまで進んでいますか?
2026年7月10日に市場エリア整備事業が再公告され、 8月には入札説明書等への質問回答や 資料修正が公表されています。 現在の予定では2026年10月に落札者決定、 12月に事業契約を予定しています。
再開発で筒井町周辺の地価は上がりますか?
必ず上昇するとは断定できません。 市場再整備は注目材料ですが、 地価は駅距離、道路、用途地域、土地形状、 建築規制、需要など複数の要因で決まります。
市場近くの土地は再開発完成まで売らない方がいいですか?
一律には判断できません。 現在の査定価格、用途地域、 地区計画、土地条件、保有コスト等を確認し、 保有する場合と現在売却する場合を比較することが重要です。
本記事で確認した主な公的資料
- 奈良県「市場の再整備について」
- 奈良県 「奈良県中央卸売市場再整備の基本方針実施プラン」
- 奈良県 「奈良県中央卸売市場再整備推進事業 (市場エリア整備事業)」関連資料
- 大和郡山市 「奈良県中央卸売市場地区 地区計画」関連資料
- 国土交通省 不動産情報ライブラリ 「令和8年地価公示 大和郡山-8」
- 国土交通省 不動産情報ライブラリ 「令和8年地価公示 大和郡山5-6」
※公的情報の確認基準日は2026年9月30日です。 再整備スケジュール、施設構成、 事業者選定内容等は今後変更される可能性があります。
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